伍藤 史彦伍藤 史彦
本店営業第三部次長伍藤 史彦[2001年入行]
日本産業の新しい潮流の旗手としてベンチャーがニュースで取り上げられることが多い。だが、未来を創るのはベンチャーだけではないはずだ。日本では、大企業が社会課題を見つけてしっかりと投資をしながら社会の変化を生み出していく気概があると、そしてその変化をさらに促し、加速させていくのが銀行の大きな使命だと語る人がいる。それが次の日本をつくることにつながっていくからと・・・ 日本産業の新しい潮流の旗手としてベンチャーがニュースで取り上げられることが多い。だが、未来を創るのはベンチャーだけではないはずだ。日本では、大企業が社会課題を見つけてしっかりと投資をしながら社会の変化を生み出していく気概があると、そしてその変化をさらに促し、加速させていくのが銀行の大きな使命だと語る人がいる。それが次の日本をつくることにつながっていくからと・・・

銀行の役割は変化を促し、加速させていくこと。企業がその場に留まらないよう常に刺激を提供していく。

米国に駐在していた実感からも、
日本はベンチャーキャピタルをはじめ、
ベンチャーへの資金が弱いというのは事実です。
ただ、だからといって、
ダメかと言われればそうではない。
ベンチャーばかりに注目が集まっていますが、
本当の意味で日本において
社会や産業の変化を実行していくのは、

大企業ではないでしょうか。
日本の大企業には社会課題を自ら見つけ、
変化を生み出していく気概がある、
そう信じています。
日本の大企業の中にも、
自ら変化をつくろうとする人がいます。
そして、そのような意志をサポートし、
意志で終わらせず
大きな挑戦へと促していく使命を担っているのが、

私たち銀行です。
日本が変わらないのは銀行が保守的だからだと
いう人もいるかもしれません。
ですが、各企業が発展しない方が良い、
成長しない方が良いと思う
金融機関があるわけありません。

確かに、目の前の案件にとらわれ、
先を見据えた提案に取り組もうとしない
金融機関も存在するかもしれません。
でも、少なくともSMBCには、
今が良ければ、というカルチャーはありませんし、
私自身、視座を高め、お客さまに対して
未来のあるべき姿を提案することで、
刺激していく存在でありたいと思っています。
今までたくさんのお客さまと接する中で、
「SMBCは思いもよらない提案を持ってくるね」
と言っていただいたことが何度もありましたが、
それはきっと、
このような姿勢によるものではないでしょうか。

ビジネスがどんどん前に進むそのようにしてあげたい、という単純な想い。

ビジネスがどんどん前に進むようにしてあげたい、という単純な想い。

現在、私が担当しているのは総合商社です。
エネルギーや資源、機械、化学品、ヘルスケア等、
非常に幅広いビジネスを展開される中で、
それぞれの人がそれぞれの志を持って
ビジネスを創出し、育てていこうと動いています。
その挑戦に対して、
ファイナンスをきちんと提供していくことはもちろん、
新しいビジネスやプロジェクトが生み出されるよう、
事業展開に合わせ新たな化学反応を生み出す
「仕掛け」
にも注力しています。
たとえば、温室効果ガス排出量のネットゼロ、
脱炭素化の流れの中で、
不可欠なエネルギーと言われている水素や
アンモニアのリーダーシップをとろうと
各社も動かれていますが、
それらはこれからの分野であり、
不明瞭なことがたくさんあるのも事実です。
そこで、私は水素・アンモニアバリューチェーン
タスクフォース
を行内で立上げ、
製造、販売、輸送などの企業を担当している
弊行の大企業営業担当を一同に会して、
各社のビジョンやファイナンスを実施するための
現状の課題を洗い出しました。
例えば、ユーザーからすれば
継続的に調達できないと困る一方で、
現在の販売条件で、
契約して良いのかが分からない。
製造側も、販売条件が不安定な状況では
投資もしにくいという状況で、
卵が先か、
ニワトリが先かのような状況になっています。
斯かる中、ストラクチャード・ファイナンス営業部、
トレードファイナンス営業部、
スペシャライズドファイナンス部などの
様々な部と連携し、
販売が不安定な状況で
ファイナンスをするにあたっての
課題等を議論していきました。
営業担当者として課題を確りと理解した上で、
お客さまとディスカッションしながら、
製造側の踏み出しを促せるようになりたいと
取り組んでいます。
ここではエネルギーに関して話しましたが、
コロナ禍の影響を大きく受けている業界では、
お客様の問題意識とビジョンに合わせて、
また別のビジョンを持った
非上場の企業を引き合わせるなど、
様々な分野で現状に合わせた
「仕掛け」を展開しています。

グローバルでも同じ。基本は悩みに向き合ってできることをやっていく。

総合商社はグローバル企業であり、
世界を舞台に事業を展開しています。
私たちも出資している
世界有数の金融機関Jefferies証券や
独立系投資銀行Marathon Capital Partnersと
取り組みを行っていますが、
殊に海外現地での連携という意味では
実際にビジネスを展開し、
ネットワークを築いている商社に対して
プラスαの価値を出しにくいのが現状です。
ただ、その中でもやれることはあります。
それは日本の力を活かしていくこと。
たとえば、担当させていただいている総合商社は、
海外である事業会社に出資し、
新しい価値を生み出そうとしています。
そのビジョンをクライアント現地社員と
直接議論しながら、
進化に役立つ商品や企業を
日本国内から探し出し、提案すること
にも
取り組んでいます。
日本企業からすれば海外にビジネスを
広げられる機会であり、
現地企業からも日本の良い商品・
サービスを得ることにもつながる。
でも実はこれ、私たちにとって
収益が上がる話ではありません。

ですが、このような引合せがきっかけで
ビジネスが進んでいけば、
新たな価値が生まれていくという想いで
取り組んでいます。
その結果、金融機関としても資金ニーズ等も
サポートできるかもしれません。
距離があろうと現地の悩みに向き合って、
現地にとっては眠っている日本企業の力を提供し、
新たな進化を支援していく、
日本の銀行としてやれることは
たくさんある
と思います。

世の中は一つのことで変わるわけではないいろんな業種にまたがって連帯して変わっていく。SMBCここだからこそ、できることがある。

世の中は一つのことで変わるわけではないいろんな業種にまたがって連帯して変わっていく。SMBCだからこそ、できることがある。 世の中は一つのことで変わるわけではないいろんな業種にまたがって連帯して変わっていく。SMBCだからこそ、できることがある。

銀行で営業をしていて思うのは、
本当に様々な業界・業種の企業と
関わっていく
ということ。
世の中は一つのことで変わるわけではなく、
いろんな業種にまたがって連帯して
変わっていくものだと思います。
業種をまたがり俯瞰した視点から、
そこにいろんな施策を通して
変化を支援していけるのは非常に面白い
です。
また、イチ企業という視点を抜け出せるのも
銀行の特色。

時として、業界という単位で
未来に向けたうねりが起こることがあります。
同一業界の多企業と関わりがある銀行だからこそ、
その産業自体の変化のうねりを敏感に感じ取り、
変化を後押しすることで
新たな業界の姿へ後押ししていくことも可能です。
チャレンジの機会があり、
スピード感をもって行動できるSMBC。

ここでみなさんが取り組むことが、
未来の産業、未来の経済を生み出していくことに
つながっていくはず。
私もまだまだ挑戦し続けていきます。

※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。