竹内 理恵 竹内 理恵 米州ガバナンス統括部 竹内 理恵 [2014年入社]
今、大きく成長し続けている米州のSMBC。その中でバックオフィスを担う女性がいる。企画業務、そう表現すると裏方的なイメージがあるかもしれない。しかし、実際は・・・、新しい仕組みを構築していく、そんな挑戦に満ち溢れた仕事だった。 今、大きく成長し続けている米州のSMBC。その中でバックオフィスを担う女性がいる。企画業務、そう表現すると裏方的なイメージがあるかもしれない。しかし、実際は・・・、新しい仕組みを構築していく、そんな挑戦に満ち溢れた仕事だった。

入行当時から海外で働きたいと思っていた。そして、今、実際にNYという地で米州本部の急激な成長を支えている。 入行当時から海外で働きたいと思っていた。そして、今、実際にNYという地で米州本部の急激な成長を支えている。

大学時代の留学経験により、入行当時から
漠然と海外で働きたいと考えていました。
そして、入行5年目で着任したのがここNY。
米州ガバナンス統括部に所属し、
企画業務
を担っています。
SMBCの米州本部は現在、急速に拡大しており、
高まる当局からの期待値とともに、
規制で要請される以上の
ガバナンス体制構築が求められています。
業務の拡大にはそれを支えるコンプラ体制、監督、
執行体制が必要であり、
米州本部の成長の礎づくりに取り組んでいます。
また、もう一つ重要な仕事として、
London Interbank Offered Rate(LIBOR)の
移行対応にも注力
しています。
1986年の公表開始以降、金融指標として
あらゆるところで使用されているLIBOR。
その公表が、日本円などでは
2021年12月末に停止していますが、
米国ドルでの公表停止は2023年6月末。
そのための“移行”に取り組んでいると
言葉で言えば簡単なのですが、
それが一筋縄ではいきません。
一つは量。すべからく参照している指標が
LIBORであり、契約書だけでも何千件、
それにシステム、オペレーションも含め、
すべてを切り替えていかないといけません。
そして、もう一つは代替指標となる
Secured Overnight Financing Rate(SOFR)が
LIBORとはまったく異なる性質だということです。
ちなみに非常にニッチな話なので
概要だけ話しますが、
SOFRは銀行のリスクが載っておらずかつ
期間の構造がないリスクフリーのオーバーナイト、
一方LIBORは、銀行のクレジットリスクが載っており
期間もあるタームレートとなります。
そのような特徴が違う上に、
他のローンやスワップのように
金利指標が組み合わさっている商品であれば、
さらに複雑性が増していく。
つまり、量がある上に
移行先指標の特徴が違うため、
単純にレートを切り替えることができない。

それを一件一件対応していかなければならない、
それがLIBOR移行対応なのです。

竹内 理恵

ただ、移行対応するだけでない。それを機会ととらえ、さらなる進化を生み出し、つなげていく。 ただ、移行対応するだけでない。それを機会ととらえ、さらなる進化を生み出し、つなげていく。

今、移行も複雑で大変だという話をしましたが、
だからと言って、ただ移行を作業として
注力しているというわけではありません。
如何に効率よくかつ漏れなく対応するかを
常に考え、プロセスの最適化を図っています。
例えば、移行対応が必要な契約の進捗状況を、
過度な負担なく集約管理できるように、
新たにシステムを構築しました。
私自身も、統括部員としては稀ですが、
新たに教育に挑戦
しています。
なぜなら、LIBOR移行対応を担っている私たちが
直接お客さまと接するのではなく、
法人営業の担当者(以下、RM)に
交渉してもらわなければならないからです。
何千件の取り引きと言っても
お客さまの状況は様々。
私たち都合でコントロールできないものであり、
お客さまのご理解を頂くためにも、
RMの教育は欠かせないのです。
お客さまはもちろんRMにおいても、
LIBORは空気のような、あって当たり前のもの。
そのため、LIBORがなくなることの重大さから
認識を築きあげていく必要があります。
そこで、私たちは週次でRMに対する勉強会を開催。
多いときで150人を超える出席者に対して、
多様な角度から
LIBOR移行についての説明を行っています。
その中で感じるのは、
自分の取り組んでいるのは規制対応のプロジェクト、
でも、その向こうにはお客さまがいるということです。
RMからお客さまのフィードバックを受けることでは
新たな気づきもあり、
やはり現場の声が重要です。
今まで何十回と勉強会を開催し、
現場のRMからはLIBORに関して
何でも相談できる相手として
信頼していただけていると感じています。

こうして海外にいて、これから海外の拠点がどうしていくべきかと思うこと。

海外に駐在する前は東京の本部で、
アンチ・マネーロンダリングに関する企画業務や
タックスコンプライアンスプロジェクトを担い、
全社的なポリシーの策定などに従事していました。
そして現在は、こうして現場に近い立場、
アメリカに駐在し、
この国の空気を肌で感じながら、
ローカルスタッフとともに働いています。
その中で感じるのは、これからは各地域の拠点が
もっとプロアクティブに
本部へコミュニケーションを
図っていく必要があるとともに、

独自性を形づくっていかなければならない
ということです。
グローバルと言っても、
各地域でまったく特色は違います。
ESG一つとってもアメリカと他地域はもちろん、
アメリカ内でも州ごとにニーズも
期待値もまったく異なっています。
グローバルという一言で各地域に
一律のポリシーを実装するのは難しい、

それが、実際に現場で働いて私が学んだこと。
本当に何が求められているのか、
それは現場でしかわからない。
だからこそ、各地域が判断できる姿へ
進化していくことが必要
なのだと感じています。
また、日系企業も各地域のマーケットに飛び込み、
本当の意味でグローバルな競争で
打ち勝っていく時代に入ろうとしています。
そのような企業を真の意味で支えていくためにも、
現場にいる一人の人間として、
もっともっと私もプロアクティブに
動いていきたいと思っていますし、
個を尊重し、挑戦を是とするSMBCなら、
今までの邦銀の形を超えた新たな姿、

各地域において最適なソリューションを提示できる
真のグローバルバンクに進化
し、
社会にさらなる貢献をしていけると信じています。

竹内 理恵

MBAという次の挑戦。まだまだ、私は成長していきたい、まだまだ、私は立ち止まりたくない。 MBAという次の挑戦。まだまだ、私は成長していきたい、まだまだ、私は立ち止まりたくない。

もっともっと海外でSMBCのプレゼンスを向上し、
結果として社会にも貢献したい、
そのような思いを抱いている私が
次に目指そうと決めたのはMBAです。
経営に近いポジションの統括部で働く中で、
常に自分へ問いかけていたのは、
解決すべき社会課題が多々ある中で、
国内外で幅広い事業を有している
SMBCグループなら
もっとできることがあるのではないか、

そして、そこで自分は何ができるのか、
ということです。
通常業務ではどうしても目の前の仕事に追われ、
近視眼的になってしまうため、
MBAを契機に高い視座から
物事や世界の動向を見て、
経営とはどうあるべきかを見つめ直したい、
と考えたのです。
もちろん自分自身の成長に向けて、
ファイナンススキル、リーダーシップ、
グローバルなコミュニケーションスキルを
身につけたいという思いもあります。
自分の幅を広げるためのファイナンススキル、
少し苦手意識のあるリーダーシップ、
様々なバックグラウンドを持つ多様な人とも
共通の意志を築いていくための
コミュニケーションスキル、
それらを身につけ、磨くことで
自分の新たなステージに進めるのではと。
海外で働きたいという
入行時の思いは叶いましたが、
そこで立ち止まりたくはありません。
まだまだ私は成長できると思っていますし、
まだまだSMBCは
できることがあると思っていますから。
私が成長した分、
少しでもSMBCの可能性を広げられ、

それが、社会の新たな景色につながっていけば、
そんな人生ってすごくいいものではないか、
そう思うのです。

※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。