矢田 麻衣子矢田 麻衣子
サステナビリティ企画部環境社会グループ長矢田 麻衣子[2003年入行]
サステナビリティ、その重要性は間違いないが言葉で表すほど単純ではない。持続可能、そのためには環境問題だけではなく社会課題、そして経済発展をも考え、最適解を生み出していくことが必要となる。しかも世界、各地域で現状も異なっている。答えがない問い、サステナビリティ、そこに、私がやらなければ誰がやるんだという気持ちで挑んでいく。 サステナビリティ、その重要性は間違いないが言葉で表すほど単純ではない。持続可能、そのためには環境問題だけではなく社会課題、そして経済発展をも考え、最適解を生み出していくことが必要となる。しかも世界、各地域で現状も異なっている。答えがない問い、サステナビリティ、そこに、私がやらなければ誰がやるんだという気持ちで挑んでいく。

サステナビリティへの本気度、それが、SMBCの姿勢に表れている。

まず、私がお伝えしたいのは、
私が所属する組織のことです。
なぜなら、そこにSMBCのサステナビリティへの
本気度が表れていると感じているからです。
2022年4月、
サステナビリティ本部が設立
されました。
ここには私が所属する
サステナビリティ企画部の他、
サステナブルソリューション部もつくられ、
企画からお客さまへのソリューション提供まで
一気通貫で行える体制が構築されています。
つまり、サステナビリティ経営や脱炭素に向けた
新しいイニシアチブの参加など
SMBC自体の取り組みと、
お客さま一社一社へのサステナビリティに関するソリューション提供活動、
それをサステナビリティという切り口でくくり、
両面で得た知見を融合して昇華しつつ、
新しいサステナブルな社会を
生み出していくことを目指しているのです。
これは既存の銀行ビジネスを超えて、
社会に価値を生み出していこうとする

SMBCの姿を象徴するものだとも言えます。

現実の中で何ができ、動かしていけるか、その壁とぶつかっていく。

現実の中で何ができ、動かしていけるか、その壁とぶつかっていく。

サステナビリティ企画部の中で
私がグループ長を務めるのは環境社会グループ。
資源開発、インフラ建設、発電所建設といった
大規模な開発プロジェクトは、
プロジェクトサイトやその周辺の環境・社会に
多大な影響を与える可能性があります。
例えば、森林伐採による生態系への影響、
汚染物質の排出による大気・水・土壌の汚染、
用地の確保に伴う大規模な住民移転、
気候変動問題の原因である
温室効果ガスの排出などです。
私のチームの主要な業務は、
大規模な開発プロジェクトに対する
ファイナンスを行う際、
そのような環境社会リスクを
国際的なガイドラインである
「エクエーター原則」に則って評価することです。
その上で、必要な配慮・リスク軽減策を
実施するための
お客さまと営業店の
コミュニケーションをサポートしたり、
融資の与信判断の一助となるよう審査部等の
関係各部に情報提供を行ったりしています。
また、環境社会リスクに配慮した
当行全体の体制強化に向け、
各種の新施策も進めています。
こういった業務の中で私がこだわっているのは、
現実に向き合いつつも必要な変化を促すこと。
たとえば、温室効果ガス削減において
目の敵にされているものの一つに
石炭火力発電所があります。
しかし、電力事情が良くないアジアの新興国等では
石炭火力にまだまだ依存している状況があり、
稼働している石炭火力まで急に廃止してしまえば
人々の営みそのものが
成り立たなくなってしまいます。
これは、近年電力不足が懸念される
日本も人ごとではありません。
そこで必要なのは、
こうした国々の電力事情を支えていく上で
SMBCがどう動いていけるか、

トランジションファイナンスなどを活用する一方で、
脱炭素社会への移行のカギとなる
再生可能エネルギーの導入を
どのように支援できるか、

といったことに
真剣に向き合うこと
です。
電力セクターに限らず、
大規模開発へのファイナンスを通して
経済的な発展を支援しつつ、
いかに環境・社会リスクを減らしていけるか、
そこには明確な答えが存在せず、
100点の回答が存在するわけではありませんが、
少しでも良い解を出せないか、日々考えています。

サステナビリティに答えはない、だから、対話し続ける、考え続ける、そして、動き続ける。サステナビリティに答えはない、だから、対話し続ける、考え続ける、そして、動き続ける。

最近、サステナビリティというワードを
メディアなどで目にしない日はありません。
そうした中で、サステナブルな社会を目指したい、
それに貢献したいと思う方も多いかもしれません。
しかし、先ほど例に挙げた
石炭火力の問題もそうですが、
環境に悪いからやめるという単純な対応では
解決できない地域ごとの現実
があります。
また、サステナビリティを実現するためには
環境だけでなく、
人権尊重等の社会課題、
経済成長の観点
も欠かせません。
そして、環境面だけをとっても、
注目が集まる脱炭素だけではなく
新たな開発による生態系への影響なども
考慮していく
必要があります。
このように様々な観点が絡み合っているテーマが
サステナビリティ。
こうすればよいという
明確な答えが存在するわけではなく、

トライアルアンドエラーで知見を
蓄積していかなければならないテーマ
です。
そこでは地道に学び続けることも、
根気強い姿勢で考え続けることも、
様々なバックボーンを有した
外部のステークホルダーと
何度も何度も対話し続けていくことも必要です。
ただ、未知の領域に臨み、
一つひとつ乗り越えていくことは単純に面白い。
未知の領域かつ専門性が高い話が多いからこそ、
行内の各部署とも協力し合いチームとなって
新しいものを開拓していくことができますし、
その過程の中で第一人者になれることは
やりがいがあります。
この先にはもっと良い世界が訪れるはずだ、
そう思える仕事に様々な関係者と
取り組めることは、本当に嬉しいことです。

つらいときほど成長できる。寝食を忘れて仕事をするのは意味があると思う。今の時代に合わないかもですが。

つらいときほど成長できる。寝食を忘れるほどの仕事を越えてイマがあると感じている。時代錯誤かもしれないですが。 つらいときほど成長できる。寝食を忘れるほどの仕事を越えてイマがあると感じている。時代錯誤かもしれないですが

働き方改革のこの時代に、
古いと言われるかもしれないですし、
怒られることもあるかもしれませんが、
「仕事が本当に忙しくてたまらない時期を
乗り越えて、こんなこともできるようになったんだ」

という気づきに出会えた経験について
少しお伝えします。
社会人になってから
何度か体験してきたことではありますが、
直近で言えば、
現在の所属グループの前身である
国際審査部の国際環境室の室長に
任命されたときです。
環境社会リスクを評価する仕事というのは、
言ってみれば環境コンサルタントに近い業務で、
銀行員としての業務経験が直結しないため、
一人前になるには
相応に長い経験が求められます。
しかし、その経験が一年少ししかない私が
担当者から管理職に。
担当者も人員が入れ替わり、
経験の長い者がいなくなってしまったので、
誰にも頼れない状況。

本当にどうしようかと思いました。
しかも、私生活では当時6歳と2歳の
子どもを育てながらでしたので、
自分の勉強にすべての時間を
割けるわけでもありませんでした。
正直、今、振り返ると
管理職になってからの一年くらい、
自分がどうやって毎日を過ごしていたか
記憶があまりないくらいですね。
子どもには少しさびしい思いをさせたことも
あったかもしれませんが、
仕事と家庭を両立しつつ、
「自分がやらなければ誰がやるんだ」
という気持ちで仕事に臨んでいるうちに、
いつの間にか専門知識も管理職としての
働き方もそれなりに身についていた。
若手の頃、当時の上司から
「人はつらいときほど必死になり、
その過程で成長できるものだ」

叱咤激励されていましたが、
改めてそれを実感しました。
みなさんもいつかどこかでつらいと思う仕事と
向き合わなければならないとき、
頭の片隅にこの言葉を
思い出してもらえたらと思っています。
そうする中で、「第一人者になれる」と
自身の存在意義を強く実感します。
SMBCには、今の実力よりも
少し上の仕事を与えて成長を促す、

ストレッチ経験を重んじる
カルチャー
が存在しています。
少しじゃないときもありますが(笑)。
成長して自身の価値を高めて
世に好影響を及ぼしたいと思う人と
SMBCで一緒に挑戦できると嬉しいです。

※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。